虎番記者席

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■ 若虎ハツラツ!
10/14 広島
◆対広島最終戦
[阪神14勝6敗2分]
神200 000 000=2
広310 000 20X=6
[勝]大竹 6勝13敗
[敗]岩田 1敗
▼本塁打
(神)鳥谷15号
(広)前田22号・倉5号


 一塁線を破った痛烈な打球の行方を確認すると、一気に加速した。初回2死一、三塁からの記念すべきプロ初打点。二塁ベースに到達した喜田は笑顔で両手をたたき、喜びを表した。

 「初球はカーブが抜けた。だからストレート一本で狙って打った。飛んだコースが良かった。普段通りリラックスして打席に立って、打ち返すことができた。僕ももう、若くない。結果を出さないと終わってしまう…」

 今月25日には27歳の誕生日を迎える。プロ5年目の今季も開幕は2軍スタート。ダメなら戦力外という恐怖におびえながらも最後まで1軍切符を目指し、必死にファームで結果を求めた。その結果、ウエスタン・リーグでは本塁打、打点、安打数、得点、塁打部門でトップの数字を残した。しかも、本塁打と打点の2冠王は2年連続だ。

 その陰には一人のコーチの存在があった。「やっぱり寂しいよな。昨日の夜にじっちゃんには電話で報告したよ」。江藤、中村紀ら数々の一流選手を育てあげてきた水谷2軍育成チーフ兼打撃コーチが今季限りで退団。鳴尾浜で共に汗にまみれてくれた鬼軍曹との別れは、大砲候補を独り立ちさせた。

 やはり水谷コーチの門下生だった赤松も、負けじと抜てきに応えて結果を出した。2回の第2打席では143キロの速球を左前打し、プロ初安打。8回には低めに落ちるカーブに食らいつき左前へと運び、初のマルチ安打というおまけも付いた。

 「アピールとかチームに貢献とか大きなことは言えない。今は2軍でやってきたことを1軍でもできるか、ということ」

 岡田監督も「最後もカーブを食らいついて安打にするんやからな。ああいうのを見せてくれたら違うわな」と称えた。広島入りした前夜は喜田、赤松、坂らが広島名物のお好み焼きに舌鼓を打った。待ちに待った日に備えて英気を養った“日本一戦士”たちは、虎の穴で培った成果をきっちり魅せた。必ずや虎を背負って立つ精鋭たちが猛虎の将来を明るく照らす。

■セ・リーグ順位表
[2006/10/14現在]
   勝 敗 分 差
1中日 86 53 5 優勝
2阪神 83 58 4 4.0
3ヤクルト 69 72 3 14.0
4巨人 65 78 2 5.0
5広島 61 79 5 2.5
6横浜 58 83 4 3.5
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