2006.11.30 Thursday
■ 来季も虎!
“J”が猛虎の伝説助っ人へ! 残留交渉を進めていたウィリアムスと2年契約を交わしたことを発表した。2年目のバイアウト(途中打ち切り)条項こそ含まれるものの、2008年までの6年在籍はバッキーの7年に次ぐ長期契約。米大リーグからの誘いを断って残留を決めた浪花節左腕が、V奪回のために全身全霊をささげる。
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2006.11.29 Wednesday
■ 米国でもタテジマ!
ポスティング・システムでのメジャー移籍を目指す井川との独占交渉権をヤンキースが獲得したことを発表した。落札額は2600万194ドル(約30億円)。地元ニューヨーク紙が伝える4〜5年の契約合意ラインを合わせれば、最高56億円もの資金が猛虎のエースに投じられる。チームメートが松井秀なら、ライバル球団レッドソックスには松坂が加入へ。近づく新天地には大きな夢が広がっていた。
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2006.11.28 Tuesday
■ 寝耳に吉報!?
メジャー移籍を目指す井川の入札期間が締め切られ、米大リーグ機構から日本のコミッショナー事務局を通じて球団に最高入札額が伝えられた。球団は入札金額の公表こそ控えたものの、即日受諾を発表。応札の知らせで目覚めた渦中の井川本人は入札球団にこだわらず契約交渉を進めていく考えを示した。注目の落札球団は明日29日に日米同時発表される見込みだ。
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2006.11.27 Monday
■ メジャーへ王手?
ポスティング・システムでのメジャー移籍を目指す井川への入札が、明日28日午前7時(米国東部標準時27日午後5時)に締め切られる。入札参加は最大11球団で、米各紙は最高落札額を1000万ドル(約11億6000万円)以上と予測。阪神は即日応諾し、29日には落札球団が判明する。運命の一瞬を控えた井川は、東京の将棋会館でプロの対局を初観戦。大の趣味を「米国で広めたい」と“将棋大使”に名乗りを上げた。
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2006.11.26 Sunday
■ リプケン超えろ!
星野SDが今季は全試合にフルイニング出場して258試合連続に伸ばした鳥谷に、遊撃手として903試合の記録をもつカル・リプケン氏を超えるようゲキを飛ばした。この日は大阪万博記念公園で行われたドリームフェスティバル「夢・星野スポーツ塾」に参加。福原、安藤にはそれぞれ来季15勝ずつのノルマを課した。
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2006.11.25 Saturday
■ 開幕特攻ローテ志願!?
中4日でも投げる! 福原が来季は竜倒を果たすべく開幕戦から特攻ローテも辞さない覚悟を口にした。平田2軍監督、杉山とともに西宮市のホテル「ノボテル甲子園」で携帯公式サイト会員トークショーに参加。「優勝を狙うには中日は倒さないといけない相手」とエースの自覚を示した。
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2006.11.24 Friday
■ 小笠原には負けない!
下柳が鳴尾浜の虎風荘内で行われた長崎県ブランド大使委嘱式に参加。東京都にある小笠原村の観光親善大使を務めている小笠原を相手に「小笠原諸島に負けないように長崎県でがんばる」とFA巨人入りした主砲に負けじのアピールを誓った。照れ屋の左腕が見せた一大決心。左ヒジ手術からのリハビリも順調。07年はライバルを斬り捨て、お立ち台のマイクパフォーマンスでも魅せる。
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2006.11.23 Thursday
■ 穴は3本の矢で埋める!?
岡田監督がメジャー移籍する井川の穴を投手3人で埋める考えを明かした。1人5勝&貯金1つをノルマとすれば補える計算。一方、ポスト井川として期待される能見はハワイ・ウインターリーグの決勝戦に先発し、5回無失点の好投でアピールした。
1本の矢なら、簡単に折れる。3本束ねてみたら、どうだ。岡田監督の考えは、戦国武将、毛利元就の『3本の矢』と重なっていた。
「井川の代わりは1人じゃ無理や。別に3人でやったらいいんやから。井川は今年14勝やろ。1人5勝でいい」
毎年のように200イニングを投げるエース左腕が抜けるのは、避けられない現実。秋季キャンプでも『ポスト井川』は見当たらなかった。ならば、あえて後任を1人に絞らず、3投手で補えばいい。1人5勝をノルマとすれば、今季の井川を上回る計算になる。
「プレーオフになら、120試合で大体決まる。200イニングを、全部埋める必要はない。1人が2カ月、がんばってくれたらいいんや」
来季からプレーオフ制度(クライマックスシリーズ)が導入される。プレーオフ進出の可否が決まるのは、120試合程度というのが指揮官の予測。実質的には160回程度で済む。「貯金は3つでいいんやから」。今季の井川は14勝9敗。調子のいい左腕から使い、合計15勝12敗なら十分と読んでいる。
候補となる左腕は能見、江草をはじめ、筒井、中村泰、三東、岩田、そしてルーキーの小嶋と盛りだくさん。「周りは『井川がいなくなったら』というけど、何とも思ってない」と強気な将。むしろ井川以上に強固な『3本の矢』を見いだしていく。
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2006.11.22 Wednesday
■ 求む新スター!
阪神の球団納会が大阪市福島区のホテル阪神で開かれ、宮崎オーナーが“ポスト井川”の出現を強く訴えた。エースの米大移籍に伴い、「ノホホンとしておったら明日はない」と一同を叱咤、あらためて危機感を募らせた。オーナー指令を受けた岡田監督も今秋キャンプで成長を示した中堅・若手陣にさらなる飛躍をうながした。
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2006.11.21 Tuesday
■ エース番号継承!
期待の大きさの表れだ。希望枠で阪神に入団する社会人No.1左腕・小嶋が背番号「29」をつける可能性が高くなった。今季まで井川が背負った虎の“エースナンバー”を託す考えを岡田監督が明言。指揮官は来春キャンプの1軍スタートも明言し、最大級の期待を示した。
小嶋「(阪神入団に笑顔を爆発させ)嬉しいです。今、ようやく実感しています。家族みんなが阪神ファン。ずっとタイガースの試合をテレビで見て育ってきました。その甲子園でプレーできる。一番自信のあるストレートでプロでも勝負していきたい。同じ左の井川さんのように…。すごいピッチャーですから」
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2006.11.20 Monday
■ 獲れない!
ドラフト方針を転換―。大学・社会人ドラフト前日、東京都内のホテルで岡田監督、黒田編成部長らが出席し、最終の編成会議を行った。
この席で、3巡目に指名予定だった法大・大引をウエーバー順位の早いヤクルトが指名することが判明。阪神は大引の代わりに三菱重工長崎の久米を4巡目で指名する方針を固めた。
岡田監督は「内野?というより右打ち。ポジションより右打ちや」と会議後に話すなど、あくまで右打ち野手の獲得へ強い意欲を見せた。
右投げ右打ちの久米は走攻守三拍子揃った好選手だ。長崎日大高、国学院大を経て入社。チームでは遊撃を任されており、守備はプロレベルだ。「打撃も右打ちができるなど、確実性が高い。即戦力選手」と九州担当の在京球団スカウトは話す。
阪神は同じ25歳の鳥谷と遊撃を、29歳の藤本、28歳の関本と二塁を競わせるプランを持っており、ベテランの域に入りだす内野陣に厚みを持たしていきたい意向だ。
当初、阪神は希望枠で大阪ガス・小嶋、3巡目で大引、4巡目で武蔵大・上園、5巡目で関学大・清水の指名を固めていた。しかし、大引獲得が困難になったため、中日、オリックスも高評価している上園を3巡目に繰り上げ、4巡目で久米、5巡目で清水の4人を指名する形になった。
黒田編成部長は「(指名予定選手が)獲られたら、誰を挙げるか話していた。人数は4人。獲られるかもしれないけど、まず大丈夫だろう」と4人全員の獲得に自信をのぞかせた。
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2006.11.19 Sunday
■ 怪物やらん!
“ナニワの怪物”は何所にも渡さん! 来年の高校生ドラフトで“清原超え”の68本塁打を誇る大阪桐蔭・中田を1巡目指名する方針を固めたことが、明らかになった。すでに本社首脳も了承しており、競合必至の中、早くもラブコールだ。
攻めのドラフトが常勝軍団の鉄則。説明不要のナニワの至宝。高2の秋で清原を超えた怪物中田獲りへ、虎がいち早くエントリー決定だ。
「地元の選手であれだけの素材。何もしないということはない。獲得に向けて、これからもスカウトをマークさせます」
不退転の決意を示したのは沼沢球団本部長だ。この日は都内でスカウト会議が行われた。主題は21日の大学・社会人ドラフトの確認作業だったが、早くも1年後の恋人に話が及んだわけだ。
競合必至でも引くことはできない。広島出身とはいえ野球留学した大阪桐蔭高で花開き、今夏の甲子園では横浜との1回戦で140メートル弾をブチ込んでいる。ナニワ色がにじんだ怪物だけに、争奪戦を避ける“不戦敗”は選択肢にない。球団だけではなく、電鉄本社も獲得を望んでおり、グループを挙げた“参戦表明”だ。
中田は来年の選抜大会(3月23日から12日間)の出場も確定。そのプロセスの中でPL学園・清原(現オリックス)の64本を抜き去り、現在は68発だが、驚異的なペースは止まらない。順当なら埼玉栄・大島(現西武)の高校記録(86本)更新はもちろん、史上初の“100発高校生”となる可能性もある。
3日には近畿大会準決勝の市川戦で、和歌山・紀三井寺球場の左翼席場外に160メートルの規格外アーチも刻んだ。「力は分かっている。金属バットなら打つよ。オレは遠くに飛ばすヤツは、生まれたときから遠くに飛ばすと思っている」。伝え聞いた岡田監督も声を弾ませた。長打力は天性のもの。浜中、関本らを育て上げてきた指揮官も、別格として認めている。
今年の高校生ドラフトでも1巡目で3球団競合の愛工大名電・堂上を果敢に指名した。引き当てたのは中日だったが、No.1から逃げないドラフト戦略は継承される。国内12球団のみならずメジャー数球団も視察に訪れ、すでに日本ハム、楽天が1巡目指名を検討に入った。残る1年で何球団が集まるかは分からないが、果敢に攻める。
甲子園の右翼から左翼方向に吹く浜風の恩恵を受ける右打者であり、常勝軍団の4番、聖地のスーパースターとなる資格はある。1年という時間を残し、早くも始まった中田フィーバー。その中で、トラが真っ先に名乗りを挙げた。球団の命運を賭けた戦い。負けられない“一戦”となる。
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2006.11.18 Saturday
■ さらば甲子園…
ポスティング・システムでのメジャー移籍を目指す井川が、甲子園球場でのファン感謝デーに参加。詰めかけた3万8000人の虎党に「阪神での9年間をムダにせず、アメリカでも頑張ります」と最後のメッセージを送った。また、この日、落札球団が最速28日に判明することが決定した。トラを去った左腕が運命の時を静かに待つ。
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2006.11.17 Friday
■ ポスト井川
ポスト井川の座へ、猛虎の左腕軍団が続々と名乗りをあげた。この日、甲子園球場内の球団事務所で、三東、中村泰が契約更改。球団サイドから直々にポスト井川に指名され、闘志を燃やした。
「左ピッチャーはみんなポスト井川と呼ばれる。自分の力を出し切って、みんなに負けないようにやるしかない」
早くもライバル心をむき出しにしたのは、三東だった。左肩故障のため、ここ2年間は1軍登板がなし。5勝をマークした04年に2000万円を超えた年俸も、この日の更改では1700万円でのサインとなった。
幸いにも、左肩は順調に回復。三東も「秋のキャンプはいい感じで終われた」と語り、巻き返しへの手応えは十分だ。
「来年は井川がいなくなって、みんなにとってのチャンス。頭一つでも抜けられるようにやっていきたい」
同じ28歳の中村泰も負けてはいない。今季は7月12日の広島戦で、プロ初先発初勝利。首脳陣からも強化指定選手として名前を挙げられた。この日の更改でも、200万円アップの1200万円でサイン。来季への期待料込みでの査定となった。
沼沢常務は「期待の若手ばっかりです。200イニングがポッカリと空いたのだから、自分で奪いとってもらいたい」とゲキ。さらなる奮起を促した。
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2006.11.16 Thursday
■ 決意の一本締め!
すでに戦いは始まっている。V逸、打撃不振、そして、入団以来守り続けてきた盗塁王の座も奪われた。雪辱を期す赤星が、秋季倉敷キャンプを打ち上げた。
「やることはやれた。でも、結果を出さないといけない。このキャンプでやったことが良かったか、悪かったかは、来年のシーズンが終わってから分かること」
恒例の一本締め。その中心には笑顔なき背番号「53」の姿があった。今季は打率.269と低迷。03年から3年連続で続いた打率3割も切り、リードオフマンとして不本意な成績に終わった。連覇の夢も消え、自らを責めることもあった。
だからこそ、最大のテーマは打撃復活。今キャンプでは徹底的に打ち込んだ。若手に交じり初日から特打を敢行。一心不乱にバットを振った。フォーム改造から始まり、タイミングの取り方も変えた。試行錯誤を繰り返し、この日も1球、1球下半身の動きを確認しながらフリー打撃に取り組んだ。
「収穫はある。何とか来年につなげたい。例年以上に闘争心はある」
来季にかける決意はグラウンド外でも示していた。今キャンプ中に球団幹部から背番号の変更を打診された。「(盗塁王とか)タイトルを逃したこともあるからな。“気分転換に背番号を変えたらどうや”と言った」と同幹部は明かした。
だが、赤星の意志は固かった。自らが作り上げてきたこだわりの背番号まで心機一転を図る必要はないと提案を固辞。これまで苦楽をともにしてきた背番号で再挑戦する意気込みを示した。「来年に向けてまだ、1歩目を踏み出せたぐらい」。再スタートを切った虎の切り込み隊長が背番号「53」での盗塁王奪還を目指す。
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2006.11.15 Wednesday
■ ヤ軍井川が面白い!
岡田監督がポスティング・システムでのメジャー移籍へ動き出している井川への、ヤンキースの入札を予想した。レッドソックスの西武・松坂への独占交渉権が確定。これを受けて、虎の指揮官は「井川がヤンキースに行けば面白い」とライバル球団同士での直接対決を“熱望”した。阪神は来週20日、コミッショナー事務局への入札申請を行う。
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2006.11.14 Tuesday
■ まけてぇなっ!
オーナー会議が東京の新高輪プリンスホテルで開かれ、親会社の経営統合で阪神に負担を命じていた預かり保証金など29億円の免除を決めた。加入手数料1億円は徴収する。阪神の要請を受けての再審議で、支払いを命じた7月5日の前回決議を覆した。
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2006.11.13 Monday
■ 鳥谷あわや大怪我!
倉敷キャンプでフェンス倒壊の事故が起きた。サブ球場で鳥谷がフェンス越しにサインのサービスを行っていたところに、ファンが殺到。フェンスが重みで折れ曲がり、約10人が1メートル下のグラウンド内に転落した。幸いにも大事には至らなかったが、小4男児が救急車で運ばれる騒ぎとなり、キャンプ地に緊張が走った。
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2006.11.12 Sunday
■ 一発合格!?
堂々の一発合格や。中日から戦力外通告を受けた高橋光が、テスト生として阪神の秋季倉敷キャンプに参加。中日ブルーのユニホーム姿で挑んだ虎での初練習では持ち味の打撃でアピールした。見守った岡田監督も「右打者で代打に一番適していると思う。前向きに戦力として考えている。バットの出方が相当いいな」と高い評価を口にした。
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2006.11.11 Saturday
■ 井川の穴埋める!
「井川の穴」はオレが埋める! 鳴尾浜で自主トレ中の安藤が、来季は1年間ローテーションを死守することを誓った。
「井川が抜けた穴をカバーできる力をつけていきたい。1年ローテを守れれば、規定投球回も届くと思うしね」
10日に井川のポスティングによるメジャー移籍が決定。不動の左腕エースが不在となり、その分、右腕に対する期待はおのずと大きくなる。
今季は開幕ローテを任されながら、急性へんとう炎のため5月に戦線離脱。後半戦はチーム事情から、中継ぎもこなすなど、先発の座を守りきることはできなかった。
「5、6月に体調を崩すことが多いから、そこをどう乗り切るか」
今季も自身が登板したラスト7試合で6勝負けなし。法大時代から、夏から秋にかけて抜群の強さを誇る。浮沈の鍵を握る5、6月戦線。V奪回のためにも、絶対に同じ轍は踏まない。
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2006.11.10 Friday
■ やっと夢舞台!
ポスティング・システムによるメジャー移籍を希望していた井川と2度目の契約更改交渉を行い、今オフのメジャー移籍を容認した。長年の夢をかなえた左腕は「行くからには、(プロ野球生活を)向こうでやり遂げる」と生涯メジャーを宣言。松坂入札に敗れる可能性のあるヤンキースらの参戦も予想され、松坂入札不参加組のブレーブス、ドジャースをはじめ、10球団を超える入札レースが展開されることになる。
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2006.11.09 Thursday
■ 虎に女神降臨!?
阪神が獲得を進めていた米パイレーツのライアン・ボーグルソンが、西宮市内の球団事務所で入団交渉を行い、契約金3000万円、年俸8000万円の1年契約で合意した(推定)。最速99マイル(約158キロ)右腕は「全力を尽くして優勝したい」と抱負。また、同席していたニコール夫人が歌手兼モデルであったことも判明。甲子園球場の入場テーマ曲を、夫人自らが歌うプランも浮上した。
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2006.11.08 Wednesday
■ 盗塁王取り返す!
来季こそV奪回“足スト”や! 赤星が来季の盗塁王奪回を誓った。秋季キャンプ第3クール初日となったこの日は、昨オフに車イス「赤星号」を贈られた星田大貴くんが倉敷マスカットスタジアムを訪れ、秋季キャンプを見学。盗塁が取り持つ縁で結ばれた再会に虎のリードオフマンは喜びを爆発させ、誓いを新たにした。またこの日、4年連続5回目となるゴールデングラブ賞の受賞が発表された。
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2006.11.07 Tuesday
■ 金本FA残留表明!
金本がFA申請の手続きを終え、合わせてチーム残留を正式表明した。条件面は今後、通常の契約更改の場で話し合うことで合意。球団はソフトバンク・松中の今季年俸5億円を超える5億6000万円の現役日本人選手最高給で報いる姿勢だ。(金額は推定)
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2006.11.06 Monday
■ 虎構想崩壊…
岡田阪神を「激震」が襲った。阪神がFAで獲得を狙っていた広島・黒田が、宣言せずに残留を表明した。秋季キャンプ地の岡山で同投手の決断を伝え聞いた岡田監督は「宣言すると思ってたけどな。宣言したら現場、フロントともに獲りにいく方針やった」と落胆を隠せなかった。エース井川のメジャー移籍が濃厚な上に黒田獲りも不発。若手を含めた投手の育成と同時に今後、補強策の転換を迫られそうだ。
阪神にとっては、まさに「予想外」の黒田残留だった。一報を伝え聞いた岡田監督の表情は曇った。
「ああいう(迷っている)感じやったから宣言すると思っとったけどな。3度の広島との慰留会談? そこで残留方向になったんやろうな。宣言すれば現場、フロントともに獲りにいく方針やった。まあ、せんものはこちらからどうしようもないからな…」
阪神は今オフのFA補強を黒田一本に絞って調査を続けてきた。地元大阪出身の本格派右腕に対し、不退転の決意で獲得に向かう方針を固め、交渉解禁になれば真っ先に意思表明する予定だった。「相思相愛」とも見られていただけに、テーブルにもつけなかったショックは大きい。これまで岡田監督は「(宣言するまでは)何も言えない」と繰り返してきたが、皮肉な形で初めて「黒田獲り」の意思があったことを公言することになった。
加えてエース井川はポスティング制度でのメジャー移籍が今週中にも容認される方向となっている。黒田がエースの穴を埋める、最大の候補でもあった。しかし、その青写真は大きく狂ってしまった。
岡田監督は黒田に代わる補強について、この日の時点では否定した。「補強策の修正はせんよ。獲れると決まってた投手やないしな。若手の成長に期待? 井川がポスティングになったら左に出てきて欲しいというのはあるが限定してるわけやない。右でも左でもチャンスはある」とチーム内の競争に期待するしかなかった。
トレードについても「こちらから仕掛けるものはない」とし、その他のFA選手にも「ないな」と興味を示さなかった。また交渉中のライアン・ボーグルソン投手以外、さらなる外国人補強にも「宣言しなかったら外国人という考えはなかった」と話した。もちろん、ここまで黒田の宣言を想定していただけに、すぐに頭を切り替えられるはずもなかった。
4日には井川のメジャー挑戦に「行くなら、ローテーションに入って頑張ってほしい」とエールを送っている。ただ、黒田ショックを受けたこの日は「スタンスは変わらない? まだわからんよ。日米野球が残っているし、終わってからになると思うよ」と語るにとどめた。エースは去り、欲しかった広島のエースは来ない。V奪回を目指す来季に向け、補強を含めた投手陣の再構築が岡田阪神、最大の課題となった。
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2006.11.05 Sunday
■ 楽天に感謝!?
今年6月に楽天からトレード移籍してきた坂が、紅白戦で適時打を含む2安打を放って猛アピールを敢行した。岡田監督からは「一軍レベルで使える」と大絶賛され、来季の二塁手候補として急浮上した。
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2006.11.04 Saturday
■ 行ってこい!
星野SDと岡田監督が、ポスティング・システムでのメジャー移籍を希望している井川について、相次いで事実上のGOサインを送った。フロントの要職、そして現場の指揮官による後押しで、問題決着へさらに加速。阪神は早ければ週明け8日にも、移籍容認を発表する見込みだ。
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2006.11.03 Friday
■ リタイヤ1号…
浜中が秋季キャンプ第2クール初日、右肩に異常を感じたため急きょ練習を中止した。通常通り右翼の守備に就きシートノックに参加。しかし、その直後に自ら吉竹チーフ野手コーチに“SOS”を出した。
「大丈夫。ここでケガをしたくないので、大事を取った。トレーナーに診てもらいましたけど、『肩がバリバリに張っている』と言われました」
大事を取ってフリー打撃以降の練習を回避。その後は室内でアイシング治療に努めた。今キャンプでは初日から若手選手とともにスローイング練習を行っており、ウエートトレーニングも積極的に取り組んでいた。そのため疲労が蓄積していた模様だ。常川チーフトレーナー補佐は「シートノックの際に右肩に異常を感じた。(手術した右肩痛の)再発ではありません。強い張り」。病院に行く予定はないと説明した。
一時は周囲をヒヤリとさせたが、幸い大事には至らず練習後は明るい表情で球場を後にした。トレーナーから報告を受けた岡田監督は「スローイングも全力でやっていた。2日ぐらいは様子を見る。これから1軍に上がろうという選手じゃないからな」と明日の練習再開は右肩の状態を見て判断する模様だ。
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2006.11.02 Thursday
■ 大和発進!?
岡田監督の期待を乗せて「大和」が発進する。前田大和が岡山市内の秋季キャンプ宿舎で2軍選手のトップを切って契約更改交渉に臨み、現状維持の480万円でサイン。会見で来季からの登録名を「大和」に変更することを明かした。
名前を登録名にするのは阪神の現役選手では秀太、太陽に続いて3人目。「前田が重なっていたからな」と若虎へ“改名のススメ”を説いたのは、他でもない岡田監督だった。チームにもう1人の前田姓(忠節)がいる事情もあるが、直々の改名指令は期待のあらわれに他ならない。前田大も「飛躍のきっかけになれば一番いい」と受け入れた。
今春は高卒新人では異例の1軍キャンプ帯同。オープン戦では“開幕スタメン”にも名を連ねた。開幕後は2軍も、ウエスタンリーグで88試合中83試合に出場し打率.260。遊撃のポジションに定着したことで自信も深めた。「ファームでほぼシーズンを通して試合に出られたことが自信になった」
今キャンプでは、指揮官から「守備がまたうまくなってるな。内野守備陣の刺激になっているよ」と絶賛を受けた。前田大も「守備から1軍に上がれるように頑張りたい」と守備力に磨きをかける一方で、課題の打撃力アップにも意欲を見せる。来春は2軍スタートが濃厚だが、成長しだいでは抜てきの可能性も。「大和」が2年目の飛躍へひた走る。
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2006.11.01 Wednesday
■ 5年間一緒
岡田監督が伸びない大砲候補をバッサリ斬った。秋季キャンプ第1クール最終日、桜井に今キャンプ初となる直接指導。右打者増強が急務なチーム事情の中で「1年目が一番飛んでた。全然、良くなってない」と厳しいゲキを発した。
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