2006.11.16 Thursday
■ 決意の一本締め!
すでに戦いは始まっている。V逸、打撃不振、そして、入団以来守り続けてきた盗塁王の座も奪われた。雪辱を期す赤星が、秋季倉敷キャンプを打ち上げた。
「やることはやれた。でも、結果を出さないといけない。このキャンプでやったことが良かったか、悪かったかは、来年のシーズンが終わってから分かること」 恒例の一本締め。その中心には笑顔なき背番号「53」の姿があった。今季は打率.269と低迷。03年から3年連続で続いた打率3割も切り、リードオフマンとして不本意な成績に終わった。連覇の夢も消え、自らを責めることもあった。 だからこそ、最大のテーマは打撃復活。今キャンプでは徹底的に打ち込んだ。若手に交じり初日から特打を敢行。一心不乱にバットを振った。フォーム改造から始まり、タイミングの取り方も変えた。試行錯誤を繰り返し、この日も1球、1球下半身の動きを確認しながらフリー打撃に取り組んだ。 「収穫はある。何とか来年につなげたい。例年以上に闘争心はある」 来季にかける決意はグラウンド外でも示していた。今キャンプ中に球団幹部から背番号の変更を打診された。「(盗塁王とか)タイトルを逃したこともあるからな。“気分転換に背番号を変えたらどうや”と言った」と同幹部は明かした。 だが、赤星の意志は固かった。自らが作り上げてきたこだわりの背番号まで心機一転を図る必要はないと提案を固辞。これまで苦楽をともにしてきた背番号で再挑戦する意気込みを示した。「来年に向けてまだ、1歩目を踏み出せたぐらい」。再スタートを切った虎の切り込み隊長が背番号「53」での盗塁王奪還を目指す。
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