2007.05.31 Thursday
■ 降格に燃えた!
05/31 甲子園
◆対西武2回戦
[阪神2勝0敗0分]
西020 001 000=3
神000 400 20X=6
[勝]中村泰2勝
[S]藤川 1敗15S
[敗]グラマン 2勝6敗
▼本塁打
(西)栗山1号
(神)林8号・鳥谷3号
鳥谷の一撃が猛虎に交流戦初の連勝を呼び込んだ。林のソロで1点差とした4回、1死一、二塁から右翼席へ逆転の3号3ラン。昨年10月12日の中日戦以来となる7番降格に燃えた一発だ。2試合連続の逆転勝ちでチームのムードも上昇。若トラの一発が6月反攻への合図だ。
■セ・リーグ順位表
[2007/05/31現在]
勝 敗 分 差
1巨人 31 21 0 ―
2中日 29 22 1 1.5
3広島 23 26 1 5.0
4横浜 21 25 0 0.5
5阪神 22 27 1 0.5
6ヤクルト 16 31 0 5.0
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2007.05.30 Wednesday
■ 逆襲の連弾!?
05/30 甲子園
◆対西武1回戦
[阪神1勝0敗0分]
西010 000 000=1
神000 300 00X=3
[勝]下柳 4勝4敗
[S]藤川 1敗14S
[敗]岸 4勝3敗
▼本塁打
(西)
(神)今岡2号・桧山1号
生え抜きの両雄が猛虎を救った。1点を追う4回だった。1死1塁から今岡が逆転の左越え2号2ランを放てば、桧山が右越え1号ソロで続いた。連敗を4で止める2者連発。交流戦最下位からも脱した。この1勝を今度こそ逆襲への分岐点と信じたい。
■セ・リーグ順位表
[2007/05/30現在]
勝 敗 分 差
1巨人 30 21 0 ―
2中日 28 22 1 1.5
3広島 23 25 1 4.0
4横浜 21 25 0 1.0
5阪神 21 27 1 1.0
6ヤクルト 15 31 0 5.0
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2007.05.29 Tuesday
■ FKで3回!
Jの穴はFKで埋めろ―。久保チーフバッテリーコーチは、ウィリアムスが左肩周囲炎で離脱したことを受け、藤川、久保田にスクランブル態勢を指示。「FK」の2人で、終盤の3イニングをつなぐ方針を明かした。またこの日、甲子園球場で指名練習を行い、明日からの西武戦に備えた。
■セ・リーグ順位表
[2007/05/29現在]
勝 敗 分 差
1巨人 29 21 0 ―
2中日 28 21 1 0.5
3広島 23 24 1 4.0
4横浜 21 25 0 1.5
5阪神 20 27 1 1.5
6ヤクルト 15 31 0 4.5
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2007.05.28 Monday
■ 虎よ動け!
05/28 甲子園
◆対ロッテ2回戦
[阪神0勝2敗0分]
ロ010 007 200=10
神000 000 000=0
[勝]小林宏6勝1敗
[敗]福原 1勝4敗
▼本塁打
(ロ)青野10号・サブロー3号
(神)
0−10で敗れて、ロッテ相手に連日の2ケタ失点。テレビ解説のため訪れた甲子園で惨状を目にした星野SDが逆襲への提言を口にした。「チームの状態が悪い時は動かなアカン」「4連敗でもまだ借金は7」。闘将の言葉に、ナインよ今こそ奮い立て!
■セ・リーグ順位表
[2007/05/28現在]
勝 敗 分 差
1巨人 29 21 0 ―
2中日 28 21 1 0.5
3広島 23 24 1 4.0
4横浜 21 25 0 1.5
5阪神 20 27 1 1.5
6ヤクルト 15 31 0 4.5
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2007.05.27 Sunday
■ 意地の1点!
05/27 甲子園
◆対ロッテ1回戦
[阪神0勝1敗0分]
ロ340 000 025=14
神010 001 001=3
[勝]久保 4勝3敗
[敗]杉山 2勝3敗
▼本塁打
(ロ)里崎3号・ベニー3号
(神)林7号
アニキがやられた!猛虎が燃えた!今季ワーストの14失点で迎えた9回裏、金本に対する死球にナインが総決起。マウンドに飛び出し、ロッテ陣営と乱闘寸前のにらみ合いを繰り広げた。岡田監督は「あした、もう1つある。ロッテにこんな終わり方ではな」と逆襲宣言。3連敗、借金6の眠れる虎が、怒りで目覚める。
■セ・リーグ順位表
[2007/05/27現在]
勝 敗 分 差
1中日 28 20 1 ―
2巨人 28 21 0 0.5
3広島 23 23 1 3.5
4横浜 21 24 0 1.5
5阪神 20 26 1 1.5
6ヤクルト 15 30 0 4.5
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2007.05.26 Saturday
■ 総倒れ!
05/26 スカイマーク
◆対オリックス2回戦
[阪神0勝2敗0分]
神000 000 000=0
オ300 202 00X=7
[勝]平野佳3勝4敗
[敗]ジャン3勝3敗
▼本塁打
(神)
(オ)ラロッカ16号
鳥谷が3安打を放っても、クリーンアップが不発なら点にならない。1番打者の5月初猛打賞もむなしく、今季6度目の完封負け。「関西ダービー」痛恨の2連敗を喫した。中軸トリオは6、8回の無死一、二塁でいずれも総倒れ。中でも今岡は、5回の走塁でも本塁憤死するなど精彩を欠いた。
■セ・リーグ順位表
[2007/05/26現在]
勝 敗 分 差
1中日 28 19 1 ―
2巨人 28 20 0 0.5
3広島 22 23 1 4.5
4横浜 21 23 0 0.5
5阪神 20 25 1 1.5
6ヤクルト 14 30 0 5.5
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2007.05.25 Friday
■ 繋がらん!
05/25 京セラD大阪
◆対オリックス1回戦
[阪神0勝1敗0分]
神000 001 000=1
オ000 200 00X=2
[勝]デイビー3勝4敗
[S]加藤大2勝2敗3S
[敗]ボーグル3勝3敗
▼本塁打
(神)シーツ6号
(オ)ローズ14号
四球後の初球―。野球界に伝わる格言通り、林はバットを出した。甘いコースのスライダー。初球攻撃の選択肢は、全く間違っていなかった。だが、力が入った分だけ球をとらえ損ねた。浅い中飛。さすがの俊足・赤星も、三塁からのタッチアップを自重した。
1点を追う8回。先頭の赤星に続いて1死から金本、今岡が四球を選び、塁がすべて埋まった。沸き返る虎党。しかし、その中で林が倒れ、続く浜中も初球で左飛に終わった。逆転のビッグチャンスを逃し、岡田監督は「あそこで打つか、打たんか、それだけやった。(敗因を)いろいろ探してもしょうがない」としみじみと言った。
「林と浜中がすべてやな…。特に林は、最低でも犠飛を打たんとな。将来、クリーンアップを打つ選手なんやから」
期待が大きかった分だけ、正田打撃コーチの落胆も大きかった。だが、それ以上に悔しかったのは、打てなかった当事者たちのはず。中でも、林は故郷の台湾から母・張鳳嬌さんを初めてスタンドに招待した試合だった。レギュラーを奪取してからと心に誓い、ようやく果たした約束。滞在予定は27日のロッテ戦までで「きょうは残念でした…。また、頑張ります」と気合を入れ直した。
オリックスには今年、オープン戦から4連敗。広島在籍時から苦手のデイビーには通算0勝3敗となった。交流戦に入ってソフトバンク戦に続く初戦黒星。勢いに乗りたいところでまたも出ばなをくじかれたが、前を向くしかない。「またあした、頑張ります」。浜中は語気を強めた。
■セ・リーグ順位表
[2007/05/25現在]
勝 敗 分 差
1中日 27 19 1 ―
2巨人 27 20 0 0.5
3横浜 21 22 0 4.0
4広島 21 23 1 0.5
5阪神 20 24 1 1.0
6ヤクルト 14 29 0 5.5
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2007.05.24 Thursday
■ 赤星復帰!
ついに背番号53が帰って来る! 「頸椎椎間板ヘルニア」から再起を期す赤星が1軍昇格を果たす。この日は1軍本隊に合流し甲子園球場での指名練習に参加。回復具合を確認した岡田監督が再登録を決めた。猛虎の切り込み隊長は明日のオリックス戦でいきなり先発出場する可能性も十分にある。
■セ・リーグ順位表
[2007/05/24現在]
勝 敗 分 差
1中日 26 19 1 ―
2巨人 27 20 0 0.0
3広島 21 22 1 4.0
4横浜 21 22 0 0.0
5阪神 20 23 1 1.0
6ヤクルト 14 28 0 5.5
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2007.05.23 Wednesday
■ 鷹キラー!
05/23 ヤフードーム
◆対ソフトバンク2回戦
[阪神1勝1敗0分]
神110 000 100=3
ソ000 100 000=1
[勝]下柳 3勝4敗
[S]藤川 1敗13S
[敗]和田 4勝3敗
▼本塁打
(神)
(ソ)アダム6号
正真正銘の鷹キラーや! 下柳が古巣相手に、6回途中までを3安打1失点。03年の日本シリーズを含め、阪神移籍後のホークス戦対戦成績を4戦4勝とした。ベテラン左腕がもたらした交流戦初勝利。強敵撃破をきっかけに、猛虎がビッグウェーブに乗る。
■セ・リーグ順位表
[2007/05/23現在]
勝 敗 分 差
1中日 26 19 1 ―
2巨人 27 20 0 0.0
3広島 21 22 1 4.0
4横浜 21 22 0 0.0
5阪神 20 23 1 1.0
6ヤクルト 14 28 0 5.5
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2007.05.22 Tuesday
■ ストレス1敗…
05/22 ヤフードーム
◆対ソフトバンク1回戦
[阪神0勝1敗0分]
神010 000 000=1
ソ000 101 00X=2
[勝]杉内 7勝1敗
[S]馬原 14S
[敗]福原 1勝3敗
▼本塁打
(神)金本12号
(ソ)
たまったフラストレーションが、体を突き動かした。二塁手前でタッチアウトを宣告されてしょげている桜井の姿を見ると、岡田監督はサッとベンチを出た。佐藤二塁塁審に食ってかかるような猛抗議。レフトスタンドの虎党からは、やんやの歓声があがった。
2点を追う8回。杉内から逆襲のチャンスをつくれるか、というシーンだった。1死から安打で出た桜井を置き、鳥谷が二ゴロ。本多の二塁への送球が左にそれ、ベースカバーに入った遊撃・森本と桜井が交錯する形になった。「(審判は)ベースを離れてたけど、タッチはしてたと言うからな…。でも、桜井はタッチされてないと言うてるから」。オールセーフなら1死一、二塁となっていたところ。だが、判定は覆らなかった。
そこまでの攻撃があまりにもノーチャンスだったせいで、抗議の必死さはヤケに目立った。2回こそ2死二塁から矢野の右前打で浜中が本塁憤死する惜しいシーンがあったが、そこからは杉内に8回2死までゼロ封と翻弄された。03年の日本シリーズで2勝を許し、MVPの栄誉を与えた敵。昨年の交流戦では2試合10イニングの対戦で9得点と攻略したが、今年はまた、かつてのパワーバランスに戻ってしまった。
1番・鳥谷、4番・金本、7番・林の左打者3枚が、杉内からは1安打もできなかった。「左が全然やったなあ…」とため息をついた正田打撃コーチ。広澤打撃コーチは「左投手に対して右が頑張るというのは、当たり前すぎる。本当のキーは左なんだ」と力説した。杉内に対しては日本シリーズを含めて6戦5敗となってしまった。
初回、鳥谷の見逃し三振から始まった試合。岡田監督は「ヨーイドンから、ストライクゾーンがえらい広かったな…」とグチをこぼした。白井球審と佐藤二塁塁審はパ・リーグ所属。怒りのはけ口をそこにもっていくしかない、重苦しい1敗だった。
■セ・リーグ順位表
[2007/05/22現在]
勝 敗 分 差
1巨人 27 19 0 ―
2中日 25 19 1 1.0
3広島 21 22 0 3.5
4横浜 20 22 0 0.5
5阪神 19 23 1 1.0
6ヤクルト 14 27 0 4.5
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2007.05.21 Monday
■ ミスター交流戦!
博多へ向かう新神戸駅のホーム。瞳はクリクリっと輝き、足取りも軽く、浜中に悲壮感はなかった。交流戦から合流というシチュエーションは2年前と同じでも、事情は大きく違っていた。
「頑張るだけです。実戦感覚も試合をやっていくうちに良くなっていくと思う。リタイアした分をやり返したい?はい、そうですね」
明日のソフトバンク戦で、背番号5が1軍復帰する。4月22日の巨人戦で右広背筋を肉離れ。ボールはまだ投げられないが、バットを力強く振れるまで回復した。
「DHが使えるし、向こうは左、左と来るからな。打順は6、7番のところかな。打つ方だけでも頑張ってほしい」
第1戦が杉内、第2戦が和田…。日本代表候補にも選出された強力左腕の2連チャンが予想され、岡田監督の対抗策が『7番・DH』での浜中起用だった。
05年の涙が忘れられない−。交流戦は間違いなく浜ちゃんのためにあった。2度の右肩手術から復帰した舞台が最初のカードだった日本ハム戦。適時二塁打を放ち、塁上で思わず目から熱いものが流れ落ちた。感動のドラマは猛虎を勢いづかせ、パ・リーグ相手に貯金8。逆に失速した中日を逆転して首位に立つと、そのままリーグ制覇した。
ただ、今年の浜中はもう未知の力ではない。指揮官にとっては逆襲のための大きな武器という位置づけだ。開幕から打率.158、0本塁打と苦しんでいたが、抹消期間中に打撃修正できた…とプラスに考える。
20日はプロアマ交流試合のニチダイ戦に「4番・DH」でフル出場。左中間二塁打を放つなど4打数2安打と試運転も上々だった。2年前が「復活」なら、今年は「飛躍」の年。だからもう涙は出てこないだろう。
■セ・リーグ順位表
[2007/05/21現在]
勝 敗 分 差
1巨人 27 18 0 ―
2中日 25 18 1 1.0
3広島 21 21 0 3.5
4横浜 20 21 0 0.5
5阪神 19 22 1 1.0
6ヤクルト 14 26 0 4.5
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2007.05.20 Sunday
■ ミスター0!
05/20 甲子園
◆対横浜8回戦
[阪神4勝4敗0分]
横000 000 000=0
神000 100 00X=1
[勝]中村泰1勝
[S]藤川 1敗12S
[敗]加藤 1勝2敗
▼本塁打
(横)
(神)
“ミスターゼロ”がでっかい仕事をやってのけた。中村泰が先発し、6回を4安打無失点9奪三振。開幕から続く無失点記録を19まで伸ばす力投でJFKへバトンを託し、プロ2勝目となる今季初勝利で先発ローテーションの谷間を見事に埋めた。前カードの広島戦3連敗を吹っ飛ばす、横浜戦3連勝。猛虎が最高のムードで、交流戦へと向かう。
■セ・リーグ順位表
[2007/05/20現在]
勝 敗 分 差
1巨人 27 18 0 ―
2中日 25 18 1 1.0
3広島 21 21 0 3.5
4横浜 20 21 0 0.5
5阪神 19 22 1 1.0
6ヤクルト 14 26 0 4.5
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2007.05.19 Saturday
■ 完投や!完封や!
05/19 甲子園
◆対横浜7回戦
[阪神3勝4敗0分]
横000 000 000=0
神101 030 01X=6
[勝]杉山 2勝2敗
[敗]土肥 5勝1敗
▼本塁打
(横)
(神)シーツ4号、5号
杉山が今季チーム41試合目にして初の完投を、05年9月11日の広島戦以来となるプロ2度目の完封勝利で飾った。2回1死満塁では二塁へ絶妙のけん制でピンチを脱出。8安打を浴びながらも横浜打線をシャットアウトした。これで2連勝。さあ猛虎の巻き返しが始まる!
■セ・リーグ順位表
[2007/05/19現在]
勝 敗 分 差
1中日 25 17 1 ―
2巨人 26 18 0 0.0
3横浜 20 20 0 4.0
4広島 20 21 0 0.5
5阪神 18 22 1 1.5
6ヤクルト 14 25 0 3.5
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2007.05.18 Friday
■ 本領発揮!?
05/18 甲子園
◆対横浜6回戦
[阪神2勝4敗0分]
横000 000 010=1
神010 201 00X=4
[勝]ジャン3勝2敗
[S]藤川 1敗11S
[敗]山口 1敗
▼本塁打
(横)
(神)林6号
投げて打って、ジャンが連敗を3で止めた。ジャンが4日で先発し6回を4安打無失点に抑え3勝目。打っても4回2死三塁から来日初打点を記録する中前打と気を吐いた。2試合連続KOで、一時は先発落ちも検討されていた助っ人右腕だが、ラストチャンスで“快投快打”の答えを出し、チームに勝利を呼び込んだ。
■セ・リーグ順位表
[2007/05/18現在]
勝 敗 分 差
1巨人 26 17 0 ―
2中日 24 17 1 1.0
3横浜 20 19 0 3.0
4広島 20 20 0 0.5
5阪神 17 22 1 2.5
6ヤクルト 13 25 0 3.5
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2007.05.17 Thursday
■ 金本奮闘も…
05/17 米子
◆対広島11回戦
[阪神2勝9敗0分]
神100 000 100=2
広100 101 00X=3
[勝]高橋 1勝
[S]永川 2勝2敗10S
[敗]ボーグル3勝2敗
▼本塁打
(神)金本11号
(広)石原2号
アニキ1人では勝てない…。広島戦連敗が「8」まで伸びた。苦杯を喫した米子から倉敷へ舞台を移した対戦。金本は初回に先制の中前適時打、7回には追撃の右越え11号ソロを放った。これがチームの全得点だった。3番にシーツ、5番に林を置いた新打線で4番が孤立した。
■セ・リーグ順位表
[2007/05/17現在]
勝 敗 分 差
1巨人 26 16 0 ―
2中日 23 17 1 2.0
3横浜 20 18 0 2.0
4広島 20 20 0 1.0
5阪神 16 22 1 3.0
6ヤクルト 13 25 0 3.0
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2007.05.16 Wednesday
■ 広島戦7連敗…
05/16 米子
◆対広島10回戦
[阪神2勝8敗0分]
神000 000 010=1
広201 010 02X=6
[勝]青木高1勝6敗
[敗]福原 1勝2敗
▼本塁打
(神)林5号
(広)
雨でズブ濡れになった虎ナインは、足どりも重くバスに乗り込んでいった。米子から岡山への深夜移動。夜8時からの米子自動車道の工事通行止めのせいで、それは3時間ものロングランになった。「試合、やらんかったら良かったのに…」。そんな思いが、誰彼となく顔に出ていた。
試合前のオーダー交換の時から、岡田監督は黒い雲を見上げて「チッ」と舌打ちしていた。予報通り、間断なく降り続いた雨。その中を自在に泳いだコイに対し、虎はもがき苦しむだけだった。広島先発は負け数、防御率がともにリーグワーストの青木高。くみしやすしと思われた新人を、打ち崩せなかった。
「フフ…。言うことがないもんな。ランナーが二塁や三塁に行ったら、自分で打席で還すしかないんやから。どうせえと言うたってな…」
指揮官は苦笑するしかなかった。2回無死一、二塁を狩野の併殺打でフイにすると、中盤以降は鳥谷でチャンスが止まった。5回1死一、三塁では、ライナーが遊撃正面を突く不運。7回は1死一、二塁で二ゴロに打ち取られた。16打席連続ノーヒット、ここ5試合で19打数1安打と調子を落とすリードオフマン。厳しい表情で「今は、辛抱してやるしかないんで」と静かに言った。
林のソロ一発にとどまった打撃陣に、久保チーフバッテリーコーチは謝った。「あれだけ守る時間が長いと、野手も(雨で)体が冷えて攻撃できないよね」。8四球に加え、3回は暴投、5回は捕逸による振り逃げで三塁走者を還した。6回途中まで0で粘った青木高とは対照的に、虎投は雨に負けていた。
「とってもフラストレーションのたまる1日だったよ…。みんな、ストレスがたまり放題だったんじゃないかな」
シーツはイラ立ちをあらわにした。優勝した03、05年に白星を挙げた米子。チーム浮上のキッカケをつかみたかった吉兆の地で、07年の虎はいいとこナシの2連敗に終わった。
■セ・リーグ順位表
[2007/05/16現在]
勝 敗 分 差
1巨人 25 16 0 ―
2中日 22 17 1 2.0
3横浜 20 17 0 1.0
4広島 19 20 0 2.0
5阪神 16 21 1 2.0
6ヤクルト 13 24 0 3.0
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2007.05.15 Tuesday
■ 連勝ストップ…
05/15 米子
◆対広島9回戦
[阪神2勝7敗0分]
神000 100 100=2
広400 002 01X=7
[勝]大竹 4勝2敗
[敗]下柳 2勝4敗
▼本塁打
(神)金本10号
(広)前田智6号
米子の夜もまたぞろ、“鯉わずらい”だ。岡田阪神が広島相手にとうとう6連敗。19年ぶりの屈辱を味わった。16日が39歳の誕生日の下柳が一回から3ラン被弾の4失点。5試合ぶりにマスクを被った矢野もアシストできず、4連勝でストップした。借金4に逆戻りのチームに反省の2文字はないんかい!
■セ・リーグ順位表
[2007/05/15現在]
勝 敗 分 差
1巨人 24 16 0 ―
2横浜 20 16 0 2.0
3中日 21 17 1 0.0
4広島 18 20 0 3.0
5阪神 16 20 1 1.0
6ヤクルト 13 23 0 3.0
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2007.05.14 Monday
■ 怒りの反撃宣言!?
羽田空港の搭乗口では阪神と広島の一行が入り交じっていた。米子への空路移動。乗り込んだ航空機まで同じだった。
前方席を広島が占め、阪神は後方席へ。色分けされた光景。金本は傍らにいた新井を冷やかすようにつぶやいた。
「何や。弱いチームは後ろか?」
これもアニキ流の反撃宣言か。勝率差で4位広島、5位阪神。まさに現在のセ界情勢を示すような構図だ。目下、逆襲4連勝中。次に追い抜く標的が目前にいた。
ゴールデンウイークに喫した悪夢の9連敗。発端は敵地広島での3連敗だった。甲子園でも2連敗。金本自身もこの5試合で計19打数2安打に抑え込まれた。もちろん打点も本塁打もない。雪辱の舞台は米子に移った。
主砲をはじめとする選手の思いを代表するように正田打撃コーチは誓った。「広島戦は頑張らなアカンなあ…」。仮にカード6連敗なら、88年の10連敗以来の屈辱が待ち受けている。
自身の決勝本塁打で連敗を止めた10日夜、金本は「5割に戻して甲子園に帰ってきます」と虎党に約束した。有言実行まで残り3試合。広島に借りを返せば、借金も完済だ。
■セ・リーグ順位表
[2007/05/14現在]
勝 敗 分 差
1巨人 23 16 0 ―
2横浜 20 15 0 1.0
3中日 20 17 1 1.0
4広島 17 20 0 3.0
5阪神 16 19 1 0.0
6ヤクルト 13 22 0 3.0
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2007.05.13 Sunday
■ 今季初4連勝!
05/13 神宮
◆対ヤクルト8回戦
[阪神7勝1敗0分]
神400 000 004=8
ヤ004 000 002=6
[勝]橋本健2勝1敗
[敗]高津 2敗6S
▼本塁打
(神)シーツ3号
(ヤ)ガイエル6号
猛虎が今季初の4連勝! ヤクルト戦6連勝は最終9回に決めた。4−4の1死満塁から関本が決勝の左前適時打を放てば、途中出場の野口が走者一掃の左翼線二塁打でとどめを刺した。開幕当初は前者が不振なら、後者は2軍…。春に苦しんだ男たちの働きが光った。9連敗からの逆襲で借金3。勝率5割復帰も見えてきた。
■セ・リーグ順位表
[2007/05/13現在]
勝 敗 分 差
1巨人 23 16 0 ―
2横浜 20 15 0 1.0
3中日 20 17 1 1.0
4広島 17 20 0 3.0
5阪神 16 19 1 0.0
6ヤクルト 13 22 0 3.0
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2007.05.12 Saturday
■ 狩野大暴れ!
05/12 神宮
◆対ヤクルト7回戦
[阪神6勝1敗0分]
神010 200 000=3
ヤ000 002 000=2
[勝]杉山 1勝2敗
[S]藤川 1敗10S
[敗]石井一3勝4敗
▼本塁打
(神)
(ヤ)
本物や! 狩野がまたもや大暴れした。9連敗の後の3連勝はすべて先発マスク。1点差を逃げ切る好リードを見せた。打っても2回に先制の適時二塁打。虎の逆襲のカギは背番号99が握る。
■セ・リーグ順位表
[2007/05/12現在]
勝 敗 分 差
1巨人 23 15 0 ―
2横浜 20 14 0 1.0
3中日 19 17 1 2.0
4広島 16 20 0 3.0
5阪神 15 19 1 0.0
6ヤクルト 13 21 0 2.0
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2007.05.11 Friday
■ 初連弾で連勝や!
05/11 神宮
◆対ヤクルト6回戦
[阪神5勝1敗0分]
神110 030 000=5
ヤ001 020 000=3
[勝]ボーグル3勝1敗
[S]藤川 1敗9S
[敗]松井 1勝2敗
▼本塁打
(神)林4号・金本9号
(ヤ)ガイエル5号
この2人が阪神逆襲の両輪だ。連敗脱出から一夜明けたヤクルト戦、林と金本による今季初のアベック弾が2連勝を呼んだ。1点リードの5回に“未来の大砲”と“現在の大砲”が2者連発。新クリーンアップを形成する3、4番を原動力として猛虎が再び走りだした。
■セ・リーグ順位表
[2007/05/11現在]
勝 敗 分 差
1巨人 23 14 0 ―
2横浜 19 14 0 2.0
3中日 18 17 1 2.0
4広島 16 19 0 2.0
5阪神 14 19 1 1.0
6ヤクルト 13 20 0 1.0
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2007.05.10 Thursday
■ 大脱出!
05/10 甲子園
◆対巨人9回戦
[阪神3勝6敗0分]
巨010 001 000=2
神200 010 00X=3
[勝]福原 1勝1敗
[S]藤川 1敗8S
[敗]木佐貫2勝1敗
▼本塁打
(巨)阿部6号、7号
(神)金本8号・鳥谷2号
アニキが打って連敗を9で止めた! 金本が初回に右越え8号2ラン。チームに勇気を与えた4番の先制アーチが、2週間ぶりの勝利を呼ぶ決勝打となった。お立ち台では「甲子園には5割で帰ってきます!」と高らかに反攻宣言。明日からのビジター6試合で、眠りから覚めた猛虎の逆襲が始まる。
■セ・リーグ順位表
[2007/05/10現在]
勝 敗 分 差
1巨人 22 14 0 ―
2横浜 18 14 0 2.0
3中日 18 16 1 1.0
4広島 16 18 0 2.0
5阪神 13 19 1 2.0
5ヤクルト 13 19 0 0.0
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2007.05.09 Wednesday
■ 球児でも止まらん…
05/09 甲子園
◆対巨人8回戦
[阪神2勝6敗0分]
巨004 000 002=6
神210 011 000=5
[勝]山口 1勝
[S]上原 3S
[敗]藤川 1敗7S
▼本塁打
(巨)
(神)林3号・葛城1号
どないして勝ったらええねん…。頼みの球児が打たれ、連敗が9に伸びた。6回に葛城の勝ち越しソロで奪ったリードを守るべく、JFKトリオを総動員。8回途中からは13日ぶりに藤川が登板したが、9回に谷、二岡にタイムリーを浴びて逆転された。守護神の今季初失点で勝ちパターンまで崩れ、2004年6月11日以来、実に1062日ぶりの単独最下位。借金も7にふくらんだ。
■セ・リーグ順位表
[2007/05/09現在]
勝 敗 分 差
1巨人 22 13 0 ―
2横浜 17 14 0 3.0
3中日 18 15 1 0.0
4広島 15 18 0 3.0
5ヤクルト 13 18 0 1.0
6阪神 12 19 1 1.0
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2007.05.08 Tuesday
■ どん底8連敗…
05/08 甲子園
◆対巨人7回戦
[阪神2勝5敗0分]
巨012 040 000=7
神000 000 010=1
[勝]福田 1勝
[敗]ジャン2勝2敗
▼本塁打
(巨)李8号
(神)
トンネルに出口はあるのか。連敗が止まらない。本拠地・甲子園に首位の巨人を迎えた伝統の一戦にも完敗。02年6月以来、実に5年ぶりの8連敗に沈んだ。赤星不在で組んだ急造打線では序盤の大量失点はあまりに重たい。借金6は04年10月以来。ヤクルトにも5位で並ばれ“最下位”に転落。岡田阪神、最大の窮地だ。
■セ・リーグ順位表
[2007/05/08現在]
勝 敗 分 差
1巨人 21 13 0 ―
2横浜 17 13 0 2.0
3中日 17 15 1 1.0
4広島 15 17 0 2.0
5阪神 12 18 1 2.0
5ヤクルト 12 18 0 0.0
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2007.05.07 Monday
■ 今年は黒い虎!
5月22日のソフトバンク戦から始まる日本生命セ・パ交流戦24試合で着用する専用ユニホームを発表した。
05年の交流戦元年から、ユニホームに趣向を凝らしてきた岡田阪神。05年は80年代前半の黄色の入った縦じま、昨年はスカイブルーを採用し、2年連続で復刻版を使用してきた。だが今回の第3弾は、地元・大阪出身の有名デザイナー・コシノヒロコさんデザインで、白と黒をベースにした縦じま模様。背番号、ロゴは黄色とフレッシュなスタイルだ。上着が黒のビジター用は、1953年以来、54年ぶりに筆記体の『Tigers』ロゴも復活した。
「グラウンドの緑に映えるんじゃないですか」。ビジター用のユニホームに身を包んだ下柳が話せば、福原は「斬新な感じ。着心地はいいですよ」と声を弾ませた。
毎年、ペナントレースの行方を左右する交流戦。「勝つだけです」。福原が力を込めれば、一方の下柳は過去2年間、3度の先発機会で0勝2敗と勝ち星のない古巣・日本ハム戦へ闘志を見せた。「過去2年勝っていないので勝ちたいと思います」。チームは05年は21勝13敗2分け、06年は21勝15敗と大きく勝ち越している交流戦。07年は心機一転、白星街道まっしぐらを狙う。
■セ・リーグ順位表
[2007/05/07現在]
勝 敗 分 差
1巨人 20 13 0 ―
2横浜 17 12 0 1.0
3中日 16 15 1 2.0
4広島 15 16 0 1.0
5阪神 12 17 1 2.0
6ヤクルト 11 18 0 1.0
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2007.05.06 Sunday
■ G戦で出直し…
7連敗中の阪神はゴールデンウイーク最終日の広島戦を雨で流した。金本が打撃練習後にベンチ裏のスイング室に30分こもれば、シーツは志願の居残り特打。今岡は広澤打撃コーチの助言に耳を傾けた。打線の中核3人が復調を探る中、悪夢の大型連休は終わった。8日からは首位・巨人との3連戦。連敗阻止、そして、逆襲へ。猛虎の命運はクリーンアップの復活にかかっている。
■セ・リーグ順位表
[2007/05/06現在]
勝 敗 分 差
1巨人 20 13 0 ―
2横浜 17 12 0 1.0
3中日 16 15 1 2.0
4広島 15 16 0 1.0
5阪神 12 17 1 2.0
6ヤクルト 11 18 0 1.0
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2007.05.05 Saturday
■ 屈辱7連敗…
05/05 甲子園
◆対広島8回戦
[阪神2勝6敗0分]
広000 011 000=2
神000 000 000=0
[勝]佐々岡2勝2敗
[S]永川 1勝2敗9S
[敗]ボーグル2勝1敗
▼本塁打
(広)
(神)
打ったら打たれ、抑えたら打てない…。悪循環がどうにも解けず、岡田体制ワーストの7連敗となった。首痛再発の赤星が欠場。今岡を5番から外して1番に置く“荒療治”もむなしく、今季5度目の零封負けを喫した。明日は雨模様。虎は、屈辱のゴールデンウイーク未勝利に終わってしまうのか…。
■セ・リーグ順位表
[2007/05/05現在]
勝 敗 分 差
1巨人 20 12 0 ―
2横浜 16 12 0 2.0
3中日 16 14 1 1.0
4広島 15 16 0 1.5
5阪神 12 17 1 2.0
6ヤクルト 10 18 0 1.5
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2007.05.04 Friday
■ 連敗止まらん…
05/04 甲子園
◆対広島7回戦
[阪神2勝5敗0分]
広102 004 400=11
神000 005 000=5
[勝]フェルナンテ2勝1敗
[敗]福原 1敗
▼本塁打
(広)栗原7号・新井11号
(神)狩野3号
甲子園でも、福原でもダメ…。04年8月以来の6連敗を喫した。先発復帰の福原が3回までに3点を先制される苦しい展開。中盤からはリリーフ陣が打たれ、6回の一挙5点も及ばなかった。11失点は今季ワースト。まだ見ぬゴールデンウイーク1勝へ、岡田監督は「とにかく先発。5回でもええ」と叫んだ。
■セ・リーグ順位表
[2007/05/04現在]
勝 敗 分 差
1巨人 19 12 0 ―
2横浜 16 11 0 1.0
3中日 15 14 1 2.0
4広島 14 16 0 1.5
5阪神 12 16 1 1.0
6ヤクルト 10 17 0 1.5
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2007.05.03 Thursday
■ 見せたぞ執念!
05/03 横浜
◆対横浜5回戦
[阪神1勝4敗0分]
神100 010 220=6
横121 110 01X=7
[勝]ホセロ2勝2S
[S]クルーン 1勝8S
[敗]ウィリアムス1勝1敗
▼本塁打
(神)今岡1号
(横)金城2号・村田4号
林の気合の一打で追い上げ、金本の執念の犠飛で追いついた。まさかまさかのウィリアムスが打たれての惜敗だが、一度は最大4点差をはねのける粘りを見せた。5連敗?借金3?悪い流れは、明日から広島戦を戦う本拠地・甲子園がすべて変えてくれる。
■セ・リーグ順位表
[2007/05/03現在]
勝 敗 分 差
1横浜 16 10 0 ―
2巨人 18 12 0 0.0
3中日 14 14 1 3.0
4広島 13 16 0 1.5
5阪神 12 15 1 0.0
6ヤクルト 10 16 0 1.5
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2007.05.02 Wednesday
■ 打てず4連敗…
05/02 横浜
◆対横浜4回戦
[阪神1勝3敗0分]
神000 000 000=0
横011 101 00X=4
[勝]三浦 2勝3敗
[敗]下柳 2勝3敗
▼本塁打
(神)
(横)
悪夢の4連敗。昨季1試合平均6.5得点を挙げた横浜の地でも猛虎は沈黙した。三浦に完封を許し、今季ワーストの借金2に沈んだ。試合後の岡田監督は連敗中の“恒例”となったつながらない打線にいら立ちを隠せない。勝てないゴールデンウイークはいつまで続くのか…。
■セ・リーグ順位表
[2007/05/02現在]
勝 敗 分 差
1巨人 18 11 0 ―
2横浜 15 10 0 1.0
3中日 13 14 1 3.0
4阪神 12 14 1 0.5
5広島 12 16 0 1.0
6ヤクルト 10 15 0 0.5
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2007.05.01 Tuesday
■ 連敗止める!
最強6番が連敗を止める! 林が雨天中止になった横浜スタジアムでの練習で、連敗ストップへの強い決意を示した。クリーンアップ3人衆が不調だが、猛虎には強打の6番がいる。打率.347、2本塁打と好調な大砲が、上昇気流を巻き起こす。
■セ・リーグ順位表
[2007/05/01現在]
勝 敗 分 差
1巨人 17 11 0 ―
2横浜 14 10 0 1.0
3中日 13 13 1 2.0
4阪神 12 13 1 0.5
5ヤクルト 10 14 0 1.5
6広島 11 16 0 0.5
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