虎番記者席

■ 怒りの反撃宣言!?
 羽田空港の搭乗口では阪神と広島の一行が入り交じっていた。米子への空路移動。乗り込んだ航空機まで同じだった。

 前方席を広島が占め、阪神は後方席へ。色分けされた光景。金本は傍らにいた新井を冷やかすようにつぶやいた。

 「何や。弱いチームは後ろか?」

 これもアニキ流の反撃宣言か。勝率差で4位広島、5位阪神。まさに現在のセ界情勢を示すような構図だ。目下、逆襲4連勝中。次に追い抜く標的が目前にいた。

 ゴールデンウイークに喫した悪夢の9連敗。発端は敵地広島での3連敗だった。甲子園でも2連敗。金本自身もこの5試合で計19打数2安打に抑え込まれた。もちろん打点も本塁打もない。雪辱の舞台は米子に移った。

 主砲をはじめとする選手の思いを代表するように正田打撃コーチは誓った。「広島戦は頑張らなアカンなあ…」。仮にカード6連敗なら、88年の10連敗以来の屈辱が待ち受けている。

 自身の決勝本塁打で連敗を止めた10日夜、金本は「5割に戻して甲子園に帰ってきます」と虎党に約束した。有言実行まで残り3試合。広島に借りを返せば、借金も完済だ。

■セ・リーグ順位表
[2007/05/14現在]
   勝 敗 分 差
1巨人 23 16 0 ―
2横浜 20 15 0 1.0
3中日 20 17 1 1.0
4広島 17 20 0 3.0
5阪神 16 19 1 0.0
6ヤクルト 13 22 0 3.0
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