虎番記者席

■ 獲れない!
 ドラフト方針を転換―。大学・社会人ドラフト前日、東京都内のホテルで岡田監督、黒田編成部長らが出席し、最終の編成会議を行った。

 この席で、3巡目に指名予定だった法大・大引をウエーバー順位の早いヤクルトが指名することが判明。阪神は大引の代わりに三菱重工長崎の久米を4巡目で指名する方針を固めた。

 岡田監督は「内野?というより右打ち。ポジションより右打ちや」と会議後に話すなど、あくまで右打ち野手の獲得へ強い意欲を見せた。

 右投げ右打ちの久米は走攻守三拍子揃った好選手だ。長崎日大高、国学院大を経て入社。チームでは遊撃を任されており、守備はプロレベルだ。「打撃も右打ちができるなど、確実性が高い。即戦力選手」と九州担当の在京球団スカウトは話す。

 阪神は同じ25歳の鳥谷と遊撃を、29歳の藤本、28歳の関本と二塁を競わせるプランを持っており、ベテランの域に入りだす内野陣に厚みを持たしていきたい意向だ。

 当初、阪神は希望枠で大阪ガス・小嶋、3巡目で大引、4巡目で武蔵大・上園、5巡目で関学大・清水の指名を固めていた。しかし、大引獲得が困難になったため、中日、オリックスも高評価している上園を3巡目に繰り上げ、4巡目で久米、5巡目で清水の4人を指名する形になった。

 黒田編成部長は「(指名予定選手が)獲られたら、誰を挙げるか話していた。人数は4人。獲られるかもしれないけど、まず大丈夫だろう」と4人全員の獲得に自信をのぞかせた。
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