2006.04.05 Wednesday
■ 周りのおかげ!
04/05 広島
◆対広島1回戦 [阪神1勝0敗0分] 神411 101 200=10 広000 000 001=1 [勝]下柳 1勝 [敗]大島 1敗 ▼本塁打 (神)濱中1号、2号・金本2号・関本2号 (広) このときばかりは、最高の笑顔がはじけた。帰りのバスが待機する左翼席横の通路。先発・下柳が姿を見せると、中西投手コーチらから一斉に拍手がわき起こった。「ありがとうございます」。深々と頭を下げた背番号42。自分を支えてくれているスタッフからの祝福が、何よりもうれしかった。 「チームメート、友人、知人、そして強い体に生んでくれた両親、皆さんに感謝しています。周りの人の支えがあって、できたことだから」 今季初登板が、節目の一戦となった。初回に味方打線から4点の援護を受けると、スイスイと「0」を並べていった。2回無死一、二塁のピンチも、6番・梵以下を3人でピシャリ。5回1死一、二塁も注文通りに、緒方をシュートで遊併殺打に打ち取った。この瞬間、史上77人目となる500試合登板を達成。阪神では、1995年の久保康生氏(現投手コーチ)以来となる大台到達だった。 90年のドラフト4位で、新日鉄君津からダイエーへ入団。日本ハム、阪神と渡り、今季でプロ16年目を迎えた。酸いも甘いも知り尽くした左腕にとって、最も印象に残る試合がある。それはダイエーに在籍していた95年6月13日の日本ハム戦だった。 「もうダメだと思ったことがあったからな。投げられたときは本当にうれしかったよ」 その年の4月に交通事故を起こし、約1カ月間入院。ベッドの上では大好きな野球を奪われるかもしれない、という恐怖と闘った。「ああ、オレはもう一度、野球ができるんだな」。復帰戦となった東京ドームのマウンドから見た風景は、生涯忘れがたいものとなった。 6回を投げ、3安打無失点でお役御免。「普通の試合と同じです」。雨天中止によるスライド登板も、全く影響を感じさせなかった。15勝を挙げ、史上最年長最多勝を獲得した昨年も、初先発初勝利はここ広島だった。 「いろいろ直すところはあるけどね」 記念すべき区切りの日も、あくまでも通過点。飽くなき向上心もまた、タフネス左腕を支えている。 ■セ・リーグ順位表 [2006/04/05現在] 勝 敗 分 差 1巨人 4 1 0 ― 2中日 2 1 1 1.0 3阪神 2 2 0 0.5 4ヤクルト 2 3 0 0.5 5横浜 1 2 1 0.0 6広島 1 3 0 0.5
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