虎番記者席

■ ビックリ仰天発言!?
 FA宣言している下柳が前日の選手会納会でメジャー移籍を示唆していたことが分かった。球団関係者が証言した。酒席での発言とはいえ、相手は気心の知れたナイン。果たして、その本心は…。

 本気度はともかく、衝撃度は大きかった。今オフにFA宣言し、阪神残留か米大移籍か、で注目を集めている下柳。そのベテラン左腕が、前日の選手会納会で意味深発言を行っていた。

 「オレ、メジャーへ行きますよ」

 納会に出席していた、ある球団関係者が証言した。今年1年の互いの労をねぎらう席。当然のことながら、そこではお酒も入る。会が進むにつれお酒の勢いも手伝い、下柳は何度となく「メジャー」を口にしたという。ただ一方では、酒席であるとはいえ、気心の知れたナインに胸中を打ち明けたことも、また事実だった。

 発言の裏には、残留交渉が満足に進んでいないという背景がある。これまで下柳サイドと球団サイドは、11月中に2度にわたって交渉。2度目となった18日の交渉では2年総額4億円を提示したと見られている。

 ただ、2年目に関しては、下柳が41歳のシーズンとなる年齢面を考慮して基本給がダウン。インセンティブが多くを占める形となっており、この点でいまだ合意にまで至っていない。

 当初は早々に残留宣言を出すことが、既定路線と思われていた。だが、水面下では、ここ数年の活躍ぶりを評価したメジャー数球団からオファーが。現段階でも阪神残留が最優先であることには変わりはないが、プロ野球選手として他球団の評価に耳を傾けたくなるのは当然のことと言える。そのメジャーから正式なオファーが届くのは、ウィンターミーティングが終了する米国現地時間12月6日以降。じっくりと結論を出すには、もう少し時間が必要だ。

 「彼が抜けたら、チームは大変なことになってしまう」

 関係者は最後にそう語った。本気で言ったのではないだろう…。そして、チームメートの誰もが、阪神残留を望んでいることは間違いない。
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