虎番記者席

■ あっ!暴投だ!
07/12 甲子園
◆対広島9回戦
[阪神6勝1敗2分]
広010 000 001=2
神002 001 01X=4
[勝]中村泰1勝
[S]藤川 3勝8S
[敗]佐々岡6勝4敗
▼本塁打
(広)
(神)金本12号、13号・シーツ12号


 150キロの速球がバックネットを直撃すると、スタンドから虎党のタメ息がもれた。39試合ぶりにスコアボードに刻まれた「1」失点。藤川の連続無失点は38試合、47回2/3で終わりを告げた。

 「終了!最後はちょっと反省した。でも、まあええんちゃう。チームが勝ったから良かったよ」

 あっけない幕切れだった。3点リードの9回から登板。2安打などで2死二、三塁のピンチを招くと、森笠をカウント2−0と追い込みながら、その3球目は捕手・野口が構えたグラブのはるか上を通り抜けた。暴投で三塁走者・栗原が生還。4月12日の中日戦以来となる失点を喫した。

 11日には小山正明氏の持つ球団記録を44年ぶりに更新。プロ野球記録64回1/3(58年国鉄・金田)への挑戦も期待された。夢は一瞬で途絶えた。しかし、ここで動揺しないのが藤川だ。最後は森笠を低めの153キロで遊直に仕留め、この夜も猛虎を勝利へと導いた。

 「もったいなかったな…。2死まで行ったからな。でも、またこれから無失点を続けて行ってくれればいい」

 岡田監督は守護神をたたえた。失点は許してもチームを勝利へとけん引することが最大の仕事。その証しとして今季8セーブ目をつかんだ。「また違う記録を狙えばいい」。頼れる豪腕が新たな挑戦へと旅立つ。球児伝説は終わらない。

■セ・リーグ順位表
[2006/07/12現在]
   勝 敗 分 差
1中日 46 28 3 ―
2阪神 46 33 2 2.5
3ヤクルト 40 40 0 6.5
4広島 35 42 4 3.5
5巨人 36 47 2 2.0
6横浜 32 46 2 1.5
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