虎番記者席

■ 無残…勝ち越しの夢…
08/23 広島
◆対広島14回戦
[阪神8勝4敗2分]
神200 100 000=3
広301 013 00X=8
[勝]大竹 3勝10敗
[敗]下柳 9勝10敗
▼本塁打
(神)鳥谷10号
(広)嶋20号、21号


 虎が1つの目標を失った。チーム11年ぶりの“快挙”だった昨年に続いて長期ロード勝ち越しを狙った今夏。手痛い逆転負けで9勝10敗と黒星が先行し、あと1試合を残すのみで勝ち越しの夢が断ち切られた。

 「最初、ええスタート切ったけどなあ。すぐ逆転されてな…」

 三塁側ブルペン内の会見場で、岡田監督の声は寂しげだった。初回の2点先行もむなしく、その裏すぐに3失点。ビハインドをひっくり返すことなく、後半戦10度目の逆転負けを喫した。

 下柳が踏ん張れなかった。1週間後の中日3連戦を井川、福原との3本柱で戦うために、2試合連続の中5日ローテでこの日に臨んだ左腕。いきなり3連打を浴びると、新井の飛球をポロリとやった浜中の失策と、前田への押し出し死球で簡単に同点とされた。

 さらに無死満塁から緒方が三ゴロ。三塁・関本は目の前のベースを踏んでから「5−4−3」の三重殺を狙ったが、緒方の一塁到達がわずかに早く、併殺止まりで3点目を許した。まず三塁走者の本塁突入を防ぐ選択肢もあったプレー。関本は「初回だったんで」と残念そうに言った。

 嶋に2発を浴びて5失点KOされた下柳に続いて、3−5で迎えた6回にはダーウィンが炎上した。「簡単に歩かすからな…」と指揮官を嘆かせた先頭・緒方への四球に始まり、3安打で痛恨の3失点。ここにきて失速気味の助っ人は「チームに申し訳ない」とうなだれるだけだった。

 「こういう展開やからしゃあないやろ」

 戦列復帰した藤川をまたも使えず、岡田監督のイラ立ちが募る。首位・中日の負けが救いにならない段階。長期ロード最後の夜に、勝ちのリズムを何とか思い出したい。

■セ・リーグ順位表
[2006/08/23現在]
   勝 敗 分 差
1中日 64 36 4 M30
2阪神 59 49 3 9.0
3ヤクルト 52 54 2 6.0
4広島 47 56 5 3.5
5巨人 51 61 2 0.5
6横浜 44 62 3 4.0
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