虎番記者席

■ 自分ではい上がれ!
 窮状のままライバルとの今季初決戦を迎えた。岡田監督も勢いに乗る敵軍よりも沈む自軍に頭を悩ませる。明日からの中日3連戦の話題を「相手のことよりもなあ…」とさえぎった。

 「こっちが点を取らなどうしようもないわ」

 救い、いや活路は本拠地に求めた。開幕から4カード目。猛虎は初めて甲子園に戻る。力をくれる大観衆の待つ庭だ。

 「ホッとするんじゃなく変えなあかん。きっかけにせなあかん」

 開幕から8試合で奪った得点は計18点。1試合最多が4点なら、1試合平均では3点(2.25)にも満たない。4勝4敗の5割発進が幸いに思えるほど打線は春眠をむさぼっている。特に浜中と関本は2人で計3安打。両名の休日返上練習は報道陣から知らされた。

 「きのう正田が言うてきたんや。“強制的に打たせます”って。“ほっとけ”と言うたんや。プロなんやから。こっちが手を差し伸べることないわ。自分ではい上がるしかない」

 突き放すような口調は裏返せば期待の証しとも受け取れる。まだ4月。まだ先は長い。いまは中日への対抗心を胸の奥にとどめ、ただ打線の目覚めを願っていた。

■セ・リーグ順位表
[2007/04/09現在]
   勝 敗 分 差
1中日 7 2 0 ―
2巨人 5 4 0 2.0
3阪神 4 4 0 0.5
4横浜 4 5 0 0.5
5ヤクルト 3 5 0 0.5
6広島 3 6 0 0.5
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