虎番記者席

■ 200イニングOK!
 シーズン終了後初めて鳴尾浜球場に姿を見せた久保田が、来季へ向け「200イニング?そういう人がチームに一人でもいたら…。ボクがなれたらいいとも思います」との思いを口にした。実現すれば阪神では06年井川以来のシーズン200イニング到達。今季両リーグでもグライシンガー、ダルビッシュ、涌井の3人しかいない“金字塔”だ。

 「ボクが決めることじゃないし、最後は元に戻るだろうけど」。15日の名古屋駅。CSを終え帰阪する際にも、そう話していた。チーム事情は痛いほどわかっている。現在もその気持ちが念頭にあることに変わりはない。だが、「いつでも(先発で)と思っていますよ」。心の奥底から沸き上がる、先発への思いも抑えきれないでいた。

 久保田なくして、シーズンは語れない。今季も“JFK”の一角としてプロ野球最多登板記録を塗り替える90試合に登板。9勝をマークし、防御率は1.75。終盤こそ失点も喫したものの、中継ぎ登板ながら108イニング。毎日のように投げ、マウンドに立ち続けた。先発投手の規定投球回数到達は一人もおらず、右腕にかかった負担も大きくなった。

 秋季練習の始まる23日からは昨年同様、福岡県内の病院に足を運び、検査、ケアに務める予定。だが、すでに「疲れはもうないですよ」と語る。猛虎が誇る鉄腕は、どのポジションだろうと来季もチームのために投げまくるつもりだ。
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